義務教育と留年

橋下・大阪市長:小中学生に留年検討 大阪市教委に指示 – 毎日jp(毎日新聞).
義務教育終了時の学力が基準を満たしていない子供を作ることを防ぎましょう。という意図だろうか?

こんな時には中学校の社会科で教えているので、誰もが知ってるはずの憲法を引用する。

第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

第26条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

第27条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
2 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
労働基準法
3 児童は、これを酷使してはならない。

国民として文化的な生活をするためや、勤労の義務を果たすためにはある程度以上の学力が必要であるとするなら、その範囲は義務教育終了程度であり、そのレベルを満たしていない子供を救うためには、留年という手段を使う必要があるというのなら、理解は出来る。

しかし、実情はそんなに甘くはないだろう。ざっくりとこれだけの問題がある。

  1. 留年は履歴書に残ることなので、小学生の一時的な学力を根拠に一生消えない経歴への傷をつけることが本当に許されるのか?
  2. 留年すること自体がいじめの原因にならないだろうか?留年が原因で自殺する子供が出ないだろうか?その責任は誰が取るのか?
  3. 教師が、学力とは関係ない個人的な思想に基づいて留年させる事を防ぐにはどうするのか?
  4. 留年させざる得ない子供が居たとして、その原因は子供自身だろうか?親を含む家庭環境だろうか?教師の指導力だろうか?責任の擦り付け合いをどうやって解決するのだろうか?

個人的には、学力を保証するという目的なら大学のような単位制にするという手段を検討するべきだと考える。多くの問題が解決する。

  1. 多少の遅れはその後の努力で取り返せる余地が生まれるし、学年という形に見えない。成績証明には残るが、小学生のときの成績証明に興味を持つ人は少ないだろう。
  2. 学年という形には見えないので、いじめの可能性は少し軽減される。
  3. 教師は特定の科目について採点するだけだし、特定の教師が履修させないということをしても、別の教師の同じ単位を取れば良いので、教師の責任は軽減される。
  4. 教師の指導力が足りないケースは、誰のどの単位を取ったのかというデータを集計すると、特定の教師の単位を取った子供の成績が悪いという形で出てくるので、教師の指導力が主な原因かどうかは明確になる。
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